教職課程teaching course
九州大学は、平成31年の再課程認定を機に、独自の教職課程を構築しました。教職課程の法定科目には含まれていないが、実際の教育現場で求められている、学校教育のグローバル化対応、ジェンダー・社会格差・インクルーシブ教育への対応、発達する最先端サイエンスを踏まえた進路指導、テスト評価への理解、教育実習以外の教育経験の獲得などを踏まえた講義を九大教職課程独自科目として設定しています。一部、基幹教育の科目と連携しながら、教職教養として必要な科目を1年次から履修することが可能となりました。
また、実務家教員から教職採用試験の対策講座(2次の面接や小論文の対策など)を受講することも可能です。
免許状取得のために必要とされる単位
九州大学は平成31年度に教職課程の再課程認定を受けたため、平成31年度入学者より修得すべき科目及び単位数が変更になりました。免許状を取得するためには、「教科及び教職に関する科目」及び「免許状施行規則第66条の6に定める科目」の必要単位数を修得しなければなりません。それぞれの単位は、原則として以下のように定められています。詳しくは教育学部学生便覧を参照してください。
【平成31年度以降入学者】- 学校インターンシップⅠ・Ⅱ
- 教育学特論
- 教育心理学特論(教育・学校心理学)
- 教育テスト論
- アカデミックフロンティアⅠ・Ⅱ
- 女性学・男性学Ⅰ・Ⅱ
- ユニバーサルデザイン研究
- 教育基礎学入門
- 現代教育学入門
- 生涯学習概論
- 生涯学習概論演習
- 批判的教育学
- 批判的教育学演習
- 教授ストラテジー論
- 教授ストラテジー論演習
- 教育法社会学
- 教育法社会学演習
- 教育組織社会学
- 教育組織社会学演習
- 比較発達心理学講義Ⅰ(発達心理学)
- 発達臨床学講義Ⅱ(福祉心理学)
- 発達援助学演習(障害者・障害児心理学)
- 発達心理学Ⅰ演習(発達心理学)
- 道徳教育指導法Ⅰ・Ⅱ
教育実習について
教職科目としての教育実習は、九州大学においては「教育実習指導」「実習校での実習」「教職実践演習」から構成されています。教員になるためのインターンシップともいえる実習は、九州大学では付属校が無いため教職科目を履修する学生の母校などで行われます。実習は原則として4年生の6月から7月の2週間(中学校は3週間以上)にわたって行われますので、3年生の5月ごろから実習校を選び内諾を得る準備をする必要があります。
中学校の教員免許状を取得しようとする場合は、「介護等体験」を行うことが義務付けられています。具体的には、特別支援学校や社会福祉施設等で、障がい者、高齢者の方々への介護・介助現場での体験を7日間かけて行うことになっています。介護等体験に関する説明会は、2年生の2月中旬、介護等体験事前指導を3年生の5月下旬に行っています。
学校インターンシップについて
九州大学における学校インターンシップとは、教職課程の学生が教員免許取得で該当する中学校、高等学校等において、実践的指導力を高めるために、教育活動や校務、部活動などの学校における活動全般について支援や補助業務を行う制度です。短期(1週間程度)、長期(3ヶ月間毎週決まった曜日)があり、母校の教育環境とは異なる学校に派遣されることで、自身の教育観を相対化し、幅広い教育対応力を習得することを目的とします。教育実習とは異なる学校種や海外の教育機関にインターンシップに行くことも可能です。