3ポリシー

3ポリシー3policy

1.教育理念

教育理念・目標、育成する人材像

 九州大学教育学部は、人間に対する深い洞察と共感的態度を基盤に持ちながら、人間と人間のふれあう社会のさまざまな領域において創造的に問題解決できる人材を養成することを目的としています。
 教育学部における教育は、人間の発達と形成を軸とする幅広い総合人間科学としての教育学・心理学に関する理論的並びに実践的な基礎教育と専門教育を通じて、具体的には以下の5つのタイプの人材像の育成を想定しています。

1
学部・大学院(本学部・本学大学院人間環境学府等)の一貫教育を経て、国内外の高等教育機関・研究機関等で教育・研究にたずさわる専門研究者。
2
学部さらには大学院での教育を経て、各種の教育・福祉機関等において教育・福祉の実践的活動にたずさわる専門職や指導者。
3
官公庁及び民間企業等で実践的な人材開発や能力開発、また教育分野や心理分野での実践活動にたずさわる専門研究者。
4
地域社会、さらには国際社会において、ボランティア活動としての教育的活動や福祉的活動にたずさわる専門家や指導者。
5
心理カウンセラーとして心理相談や心理ケア等の専門的活動にたずさわる専門家や指導者ならびにボランティア活動家。

2.教育プログラム

 教育学部は人間の発達と成長を軸とした総合的な人間科学を目指し、その基本を作っているのは教育学と教育心理学です。この二つの領域を総合的に学びつつ学年進行にともない、その専門性を深めていく方法をとっています。大きく教育学系と教育心理学系にわかれ、さらに教育学系には国際教育文化コースと教育社会計画コース、教育心理学系には人間行動コースと心理臨床コースの4つのコースを置いています。 それぞれのコースの特徴はこちらのページをご覧ください。

教育指導体制

授業には、講義、演習(ゼミナール)、実験、調査などいろいろな形態があります。また、演習でも、日本の文献だけでなく外国の文献を講読するようなものもありますし、1つの研究テーマを決めて、そのテーマを演習の参加者全員で追究していくようなものもあります。第3学年の前期終了までに指導教員を選択して、その教員の研究室に入ることになります。そして指導教員の指導のもとでその専門分野の基礎的な学習をしつつ、自分の研究テーマを見つけます。そして卒業論文のための調査や実験を重ねて、卒業論文を書くことになります。

ディプロマ・ポリシー

教育の目的

人間の形成、発達、成長という現代社会における重要課題について、学際的な視野から問題把握をする総合人間科学としての教育学・心理学に関する基礎知識を身につけ、教育、援助の開発の技法やプロセスについての実践的批判的な理解を有し、教育に携わる広義的な意味での専門職としての技量を獲得させることを目的とする。個別には次のような能力と技能を育成する。

1
人間行動や社会の様態を抽出しうる、調査分析等の専門的技能
2
既存の知識や理論に安住しない批判的思考力
3
社会制度や慣行、文化や思想など教育の基盤的システムの考察および探究の方法
4
教育や発達に関わる援助や対処の技法、制度やシステムの開発、改革のプラン策定などのための基礎的知識と技能
5
人間や社会の問題に対する感受性および共感性

そのうえで、多様な職業背景や実生活に適用可能な、自然科学・社会科学・人文科学の考え方を理解し、専門職にふさわしい能力を有する、自由で柔軟な発想力、思考力、実践力を有した人材を育成すること。

国際コース ディプロマ・ポリシー:

グローバル社会において、より良い教育と学習の実現を目指す実践家や専門家、研究者として、国際的な場で活躍するための基盤、即ち教育学と心理学双方にわたる幅広い視野と基礎知識の習得、国際的なコミュニケーション能力と多様な文化の理解、現場の諸問題を分析・探究・解決するための基礎的能力を備えた人材を養成する。

参照基準
1
日本学術会議 教育学分野の参照基準検討分科会「大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準 教育学分野(第一次案)」2019 年 3 月 16 日
2
The Quality Assurance Agency for Higher Education, the QAA Framework for Higher Education Qualifications Subject Benchmark Statement UK Quality Code for Higher Education, Education Studies, February 2015
3
日本学術会議 心理学分野の参照基準検討分科会「大学教育の分野別質保証ため教育課程編成上の参照基準 心理学分野」平成 26(2014)年 9 月 30 日
4
American Psychological Association. APA guidelines for the undergraduate psychology major. Version 2.0 2013 年
5
Dun,D.S., McCarthy,M., Baker,S., Halonen,J.S., & Hill IV.G.W., Quality undergraduate psychology programs. American Psychologist, 62,650-670. 2007 年
6
Quality Assurance Agency for Higher Education. Subject benchmarkstatement Psychology.Third ed. 2010 年
学修目標
A.態度(主体的な学び・協働)
A-1
(主体的学び)深い専門的知識と豊かな教養を背景とし、自ら問題を見出し、創造的・批判的に吟味・検討することができる
A-2
(言語・協働)文章表現力、発表能力、及び討議力を持って、広く世界と交流し、多様な知の交流を行い、他者と協働し問題解決にあたることができる。
A-3
社会やテクノロジーの進展に応じて学び続け、自らの知識・技能を更新できる。
B.知識・理解
B-1
人間の形成、発達、成長という現代社会の重要課題について、自然科学、社会科学、人文科学の方法による探究について、基礎的知識を理解し、説明できる。
B-2
人間の行動、社会の様態、心のはたらきや心理的適応と発達支援について、心理学の基礎理論に照らして理解し、説明できる。
B-3
教育の制度、システムの開発や改革プランの策定といった実践、理論について、それらを支える社会や文化の諸課題に対する研究アプローチの基礎知識を修得し、説明できる。
B-4
現代世界の教育課題、教育・学習の歴史的・社会的な経緯、条件、状況等について、根源的に解明するための基礎的方法論を理解し、説明できる。
C.能力 C-1.適用・分析《知識・理解の応用》
C-1-1
教育、人間、心、社会、文化に関する自然科学・社会科学的および人文科学的アプローチの方法論を活用し、総合的に考察することができる。
C-1-2
教育や心理をめぐる社会的課題を解明し、計画、実施、評価に至るプロセスについて研究的にアプローチできる。
C-1-3
人間行動や社会の様態を抽出しうる、調査分析等の専門的技能を有し、実験、調査、臨床における基礎的な概念を習得し、データを適切に解析する知識と技能を活用できる。
C-1-4
異なる教育・文化事象を多面的に理解、解釈し、学校などの社会制度や慣行、文化や思想などの基盤的システムの考察および探究ができる。
C.能力 C-2.評価・創造《新しい知見の創出》
C-2-1
教育学・心理学の知識と理論を基に、情報の統合的把握能力、批判的思考能力、論理的思考能力を用いて、問い直し、問題を自ら見出し、解決のための方策を企画することができる。
C-2-2
実験や調査を踏まえた研究から得られる知識と社会との関りを考え、教育と心理につてのより深い理解を基に、新たな教育、援助の開発の技法やプロセスについて知見を導き出すことができる。
C-2-3
自社会の価値観や制度を相対化する柔軟な視点を身につけ、多様で複雑な価値観の中で課題を見出す発想力を持ち、教育や心理の実践現場において解決策を探求できる。
D.実践《実践的場面での知識・能力の活用》
D-2
他者への共感的態度や技能を持つとともに、表現能力およびコミュニケーション能力を持ち、協働して問題解決にあたることができる。
D-3
得られた知識の社会への還元や、その知識の社会に対する責任と倫理観を持つ。

カリキュラム・ポリシー

 ディプロマ・ポリシーを達成するために、別表(カリキュラム・マップ)の通り、教育課程を編成する。
 アクティブ・ラーニングを重視する科目(基幹教育セミナー、課題協学)、ICT 国際社会に必要な能力の向上を目指す科目(サイバーセキュリティー基礎論)、教養としての言語運用能力習得と異文化理解を目指す科目(学術英語、初修外国語)、専攻教育を通して英語力習得を目指す科目(専門英語)、専攻教育につながる基礎的知識と様々な分野の思考法を学ぶ科目(文系ディシプリン、理系ディシプリン)、ライフスキルの向上を目指す科目(健康・スポーツ)、多様な知識の獲得と学びの深化を目指す科目(総合、高年次基幹教育)などの基幹教育科目を通して、「主体的な学び・協働 (A-1,2,3)」を培う。
 教育学部は人間の発達と成長を軸とした総合的な人間科学を目指しており、その基本を教育学と教育心理学に求め、この二つの領域を総合的に学びつつ学年進行にともない、その専門性を深めていく。
 基幹教育の基盤の上に、教育学系では、①教育学の基本的な知識と最先端の研究動向の理解を目的とする講義、②研究・教育方法を体験的に学ぶための(ア)講読演習、(イ)量的・質的研究法に関する演習、(ウ)フィールド等における実践的演習、③学修の成果を自らが行う研究活動として結実させ、論文にする卒業論文作成を通して、①教育の原理と基本概念の理解、②教育の目的論的探究の理解、③教育の歴史的・制度的展開と社会・文化的多様性の理解、④学習過程とそれへの教育的介入の理解、⑤教育事象と社会的事象との相互関係の理解を促し、①教育学に固有の能力としての(ア)市民生活上求められる基本的な能力、(イ)職業上求められる基本的な能力の修得、②汎用的技能としての(ア)自分の意見を発信する能力、(イ)データを適切に分析・解釈する能力、(ウ)社会現実を批判的に検討し、代案を模索する能力、(エ)人間や社会のあり方について原理的に考察する能力、(オ)立場や背景の異なる他者と協働する能力を育成する。
 教育心理学系では、①心理学の潮流と心の科学への取組みの基礎的理解を目的とする講義、②心を研究する学問知とフィールド知の双方向性を理解する演習、③研究手法の技術修得を目標とする実習科目としての実験・実習、④学修の成果を自らが行う研究活動として結実させ、論文にする卒業論文作成を通して、①心の機能の理解,②人間に共通する心理的・行動傾向の理解,③心と行動の多様性と普遍性の理解,④心理学の社会的役割,⑤心理学的現象(機構)の理解,⑥心理学諸理論の理解、⑥心理学的測定法と心理アセスメント、⑦心理学実験の修得を促し,(ア)人間を総体として客観的に理解する能力、(イ)心の多様性と普遍性を理解する能力、(ウ)人間と環境との交互作用を理解する能力、(エ)人間に関する専門職業人として社会貢献する能力の修得,汎用的技能としての、(ア)人間を複眼的に見る力、(イ)批判的実証的態度、(ウ)問題発見・解決能力、(エ)コミュニケーション能力を育成する。

【継続的なカリキュラム見直しの仕組み(内部質保証)】

 カリキュラムは、三つの分節に区分して運用する。第1 分節(1 年次)は、基盤的な学びの姿勢と知識・理解を習得する「導入」期、第2 分節(2 年~3 年)は基礎的な知識・理解およびその活用力を習得する「基礎」期、第3 分節(4 年)は知識・能力の統合と新しい知識の創出に取り組む「発展・統合」期と位置づける。
 各分節の中で焦点化した学修目標の達成度は、それぞれの分節の終盤に、以下の方針(アセスメント・プラン)に基づいて評価し、その評価結果に基づいて、授業科目内の教授方法や授業科目の配置等の改善の必要がないかを、F D 委員会による「授業評価F D」において検討することで、教学マネジメントを推進する。

《アセスメント・プラン》

・「導入」期の評価:「教育基礎学入門」、「現代教育学入門」、「心理学入門」の授業アンケートに基づき、カリキュラム改善の可能性を検討する。
・「基礎」期の評価:各授業の授業アンケートに基づき、カリキュラムの有効性を評価し、改善の可能性を検討する。
・「発展・統合」期の評価:卒業論文を審査することによって、カリキュラムの有効性を評価し、改善の可能性を検討する。

3.アドミッション・ポリシー

求める学生像

教育学部は人間の発達と成長を軸とした総合的な人間科学を学ぶところであり、 人間に対する高い関心を持っていることが大切な要件です。 入学後にも、人間に関係する社会科学、人文科学、自然科学を学び続けために、つぎのような特徴を持った学生を求めています。

1
人間の教育や成長について学問的観点から科学的に考えることに興味と意欲があること。
2
いろいろな観点(ものの見方や考え方、価値観)や見地(異文化や国際的視点)に立って、多面的に議論し、考察ができること。
3
基礎的な学力を十分に持っていること。そして入学後も、専門的な知識や能力の習得に、着実に取り組めること。
4
知識を深め、視野を広げ、事実をもとに自分の着想と論点を構築し、まとめ、発表することを継続的に行えること。

求める学生像と学力3要素との関係

1
知識・技能:高等学校等における基礎的教科・科目の履修を通して獲得される知識・技能。主要科目全般の総合的な学力。
2
思考力・判断力・表現力等の能力:多面的に考え、客観的に批判し、自分の言葉で人に伝える資質。主体的に課題を設定し,社会における様々な事象に関心を持ち,それらについて明快な議論を構成して,他者と能動的にコミュニケーションができる能力。
3
主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度:多様性を尊重する態度、異なる考えに共感する寛容性。異文化および異なる社会への視点と多面的な理解を示す能力。
入学者選抜方法との関係
① 知識・技能 ② 思考力・判断力・
表現力等の能力
③ 主体性を持って
多様な人々と協働
して学ぶ態度
一般選抜 大学入学共通テスト
個別学力検査
個別学力検査 調査書
総合型選抜 調査書
小論文
プレゼンテーション
資料作成
個人面接
プレゼンテーション
質疑応答
国際入試 調査書
日本留学生試験
TOEFL等の外国語試験
プレゼンテーション 志望理由書
個人面接
プレゼンテーション
質疑応答

入学者選抜の基本方針(入学要件、選抜方式、選抜基準等)

前記の求める要件が満たされていることを確認するための選抜を行ないます。

1一般入試

一般入試においては、高校における主要科目全般の総合的な学力を重視します。入学者の選抜は、大学入学共通テストの成績とともに、前期日程における個別学力検査(国語、数学、外国語)、および調査書の内容により行ないます。教育学部では後期日程を実施しません。教育学部の大学入学共通テストおよび個別学力検査等の配点は右の通りです。

  国語 地理歴史
および公民
数学 理科 外国語 面接 合計
大学入学
共通テスト
100 100 100 50 100 450
前期日程 200 200 200 600
300 100 300 50 200 1050

(出典:九州大学学務部発行「入学者選抜概要」2019年度版より)

1総合型選抜(旧AO入試)

総合型選抜(旧AO入試)においては、大学入学共通テストを免除し、第一次選抜及び第二次選抜を行ないます。第一次選抜では、①小論文試験②提出された調査書又は調査書に代わる書類の総合評価により選抜を行ないます。第二次選抜では、第一次選抜の合格者に対し、指定課題についてのプレゼンテーションを課し、それに基づく面接試験を行ないます。なお、指定課題は試験当日に提示します。
試験では、優れた基礎学力を持つとともに、主体的に課題を設定し社会における様々な事象に関心を持ち、それらについて明快な議論を構成し他者と能動的にコミュニケーションできる能力を重視します。
出願期間は9月下旬の一週間程度で、選抜は第一次選抜が10月、第二次が12月に行なわれます。

1国際入試

国際入試においては、多様な社会と文化を多面的に深く理解する能力と異文化圏の人々との交流に対する強い関心を重視します。日本や海外の高校生を始め、帰国子女及び私費外国人留学生を対象に、調査書、学力を示す成績証明書(帰国子女及び私費外国人留学生)、日本語等の言語運用能力証明書(私費外国人留学生)、小論文、プレゼンテーション、面接等により選抜します。入学試験の詳細は入試課にお問い合わせください。

〒819-0395 福岡市西区元岡744(月曜日から金曜日 8:30-17:00 祝日は除く)

※電話によるお問い合わせは、原則として志願者本人が行なってください。