教育学部の国際化internationalization
九州大学教育学部では、2019年に国際コースを設置し、学部教育の国際化を進めています。
英語による講義演習科目の開講
海外フィールドワーク、海外インターンシップの紹介
近年、海外では、「日本式教育」の需要が高まり、日本の教育の「クオリティ」に世界が注目しています。そこで展開されている教育が如何なる意味で、「日本式教育」なのか、先方の教育文化の中で、何が「日本式教育」に求められていて、どのように「日本式教育」が現地化しているのか、その現象を探索する学問的視点は様々です。
九州大学教育学部では、なかなか学生個人では行くことが難しい、海外の各種教育機関と協定を結び、日本の学校現場だけでなく、海外の教育現場を体験する機会を提供しています。
現在、教育学部では、海外フィールドワークとして、東南アジア(タイ・ベトナム)、東アジア(中国・台湾)の海外フィールドワーク(7泊8日)を実施しています。この短期留学では、現地、学校への訪問、日本語の授業補助、生徒との交流、現地大学での教育学講義の受講など、様々な経験を行います。9月にモンゴルのモンゴル日本人材開発センター(JICAと国際交流基金の関係事務所)でのインターンシップとして、2週間、現地企業との交渉や日本語教育の補助を行います。
こうした短期留学の経験を経て、1年や半年の長期留学につなげることが期待されています。
中国
1日目 移動日(福岡→上海)2日目 上海文来高校で模擬講義の補助
3日目 上海の特別支援学校を訪問
4日目 華東師範大学で教育学講義を受講、
英語で学生交流
5日目 移動日(上海→南京)
6日目 南京師範大学で教育学についての英語で発表
7日目 南京市内の学校見学、科挙博物館の見学
8日目 移動日(南京→福岡)
タイ・ベトナム
1日目 移動日(福岡→バンコク)2日目 バンコクの大学生と交流
3日目 移動日(バンコク→ナコンシータマラート)
4日目 柳川高校付属タイ中学で日本語授業補助
5日目 移動日(ナコンシータマラート→ハノイ)
6日目 日本国際学校で授業見学
7日目 ハノイ国家大学付属外国語英才学校で
授業見学と生徒との交流、
ベトナム民族博物館の見学
8日目 移動日(ハノイ→福岡)
台湾
1日目 移動日(福岡→台北)2日目 台東に移動 博物館、教育施設等の見学
3日目 文化施設見学 原住民文化についての学習
4日目 台北に移動 博物館見学 政治と記憶に
関する勉強会
5日目 台湾師範大学での教育学講義、
台北にて記念館見学
6日目 引き続き台北にて、教育関連団体訪問、
博物館等見学
7日目 国立台湾大学、淡江大学、日台学生会議の
学生との交流
8日目 移動日(松山→福岡)
海外高大接続教育研究拠点
九州大学教育学部は、現在、4つの教育施設と協定を結び、海外高大接続教育研究拠点を設置しています。教育学部が設置しているこれらの拠点において、海外での教育実習、日本語教育の補助、授業見学などが行われます。これらの拠点は、教育学部の授業科目であるOversea Fieldwork、Oversea Internshipの実践の場として協力をいただいています。
海外の留学協定校について
九州大学教育学部は、世界に複数の協定校があり、学生は、部局間交流協定に基づいて、留学の申請をすることが可能です。
協定校の一覧
韓 国:公州大学校師範大学
台 湾:国立台湾師範大学、国立曁南国際大学
カナダ:トロント大学オンタリオ教育研究所
また、この他に、九州大学全体では、世界各国に協定校があり、学内での選考を経て、世界各国へ留学へ行くことが可能です。教育学部では毎年、留学に出かける学生が多く、また、多くの留学生が教育学部や大学院に留学してきており、外国人訪問研究員の先生がいらっしゃる研究室では、英語でゼミが行われるなど、国際色豊かな研究環境が整っています。九州大学における留学・国際化の状況については、国際部留学課WEBをご覧ください。
教育学部生の主な留学先
アメリカ | ライス大学 |
べレア大学 | |
アリゾナ州立大学 | |
サンノゼ州立大学 | |
スウェーデン | ウブサラ大学 |
ストックホルム大学 | |
中国 | 北京大学 |
韓国 | 公州大学校 |
ソウル大学校 | |
高麗州立大学校 | |
釜山大学校 |
イギリス | シェフィールド大学 |
べニューカッスル大学 | |
ロンドン州立大学 | |
オーストラリア | シドニー大学 |
オーストラリア国立大学 | |
シンガポール | シンガポール大学 |
ノルウェー | オスロ大学 |
教育学部独自の留学支援
留学生センターの協力のもと、学生が留学する際には、その手続きから、各種奨学金の申請まで支援を行っています。特に、文部科学省が行っているトビタテ留学JAPAN!の申請については、申請書のサポートから面接練習まできめ細やかに支援しています。各種奨学金についても、日本学生支援機構(JASSO)、九大基金(短期留学支援)、学部独自の奨学金(教育学部学生短期海外活動支援制度)など、多くの奨学金を準備し、学生の海外経験を支援しています。
留学担当教員からのコメント
海外留学は、その学生の人生を変える大きな経験となります。学生の海外留学に関する不安や悩みをお聞きしながら、その学生にベストな留学となるよう細かくアドバイスを行います。また、面接が必要となっている奨学金については、面接対策などを行います。学生からの希望があれば、教育学部教員の海外の研究ネットワークの中で、研究者を紹介し、海外でスムーズに、教育学・教育心理学の教育が受けられるよう調整します。