教員紹介TEACHER INTRODUCTION
野々村淑子|教授
教育社会史第二
家族や子ども、男女の生き方などを語るとき、私たちは無意識にこうあって欲しいという理想や、そもそもこういうものだからという思いを重ねがちです。近年の歴史研究は、こうした領域にも対象を拡げ、近現代社会の自明性に問いかけてきました。私の研究室では、子どもや家族、ジェンダーに関わるテーマについて、今ある形や理想像など、自らの認識枠組それ自体の形成過程を丹念に追うことで、教育を語る「前提」を研究します。私自身は、イギリスの貧困児保護事業(孤児院や無料診療所など)の歴史を通してそれを追究中です。ゼミでは、各々の関心、課題探究のプロセスを重視し、その視座や分析力を磨くために、皆で研究文献批評、発表や議論、最新の知見の共有に励んでいます。