• 九州大学

教育学部の概要

教育学部の特徴

 教育学部では、「①教育学系」および「②教育心理学系」という2つのアプローチから、人間の形成や人間の発達にかかわるあらゆる問題を学びます。教育というと子どもの問題と思われがちですが、乳幼児期や児童期の子どもの問題だけではなく、青年期や成人期、さらには老人期にいたるまでの人間の生涯にわたる発達を学びます。教育学というのは、総合的な人間形成の科学だと言えるでしょう。

 われわれ九州大学教育学部は、厚みあるスタッフによりユニークな研究と、きめ細やかな少人数教育の実践を心がけています。九州大学教育学部は、教員養成を目的とした学部ではありませんが、所定の単位を履修すれば中学校社会科、高等学校地理・歴史科,公民科などの教員免許を取得できます。

 教育学部と関連の深い大学院人間環境学府は、人間共生システム専攻心理臨床学コースが財団法人日本臨床心理士資格認定協会による第一種指定大学院となっています。 また、実践臨床心理学専攻(専門職学位課程)を修了すると財団法人日本臨床心理士資格認定協会の臨床心理士資格試験の受験資格が得られます。

アドミッションポリシー(求められる学生像)

施設紹介

講義棟
主な講義はこの講義棟で行われます。さらに少人数のゼミや大学院のゼミは研究棟で行われます。
学生サロン
特に学部学生の談話の場として使われています。PC も設置されていますので、就職活動の情報収集などにも使えます。
文系合同図書室閲覧室
レポートや卒業論文執筆の際に最も(?)お世話になる場所です。22 時まで開いているので、ゼミの準備もばっちりできます。
文系合同図書室書庫
九州大学で最も多くの図書を収める文系合同図書室の書庫です。また、ここから徒歩3 分ほどの場所に、中央図書館があります。

※後日、写真でご紹介します。

教育学部の歴史〜教育学部の設立とその使命〜

 九州大学教育学部は、1925(大正14)年5月に九州帝国大学法文学部に設置された文学部教育学講座をその前身としていますが、戦後の学制改革によって新制九州大学が発足するとともに法文学部から分離独立して、九州大学教育学部となりました。1949(昭和24)年5月のことです。戦争が終わり、民主主義という旗のもとで文化的な国づくりを進めていくなかで、新しい日本の学問と教育を担うべく歴史的な使命を託されて教育学部は誕生したのです。

 こうした時代の要請を受けて、教育学部は従来の原理的な教育学研究に加えて心理、社会、政策、行財政、学校教育、社会教育といった幅広い分野の教育学研究を推進していくとともに、こうした分野における研究者の育成、教育界の有能な指導者の育成、高度の専門的知識を備えた人材育成が必須の課題となりました。また教育職員免許法が制定されて教員免許状は一般教養、専門課程、教職課程の三領域の修得にもとづいて与えられるようになったため教育学部は全学に教職課程を与えることになりました。

 こうして九州大学教育学部は教育分野における指導的な役割を果たすことを期待されて設立されたのです。そして1950(昭和25)年4月には教育心理学第一講座が、1951(昭和26)年には教育史講座(1994年、教育社会史講座となる)と教育心理学第二講座がそれぞれ開設されて教育学部の研究基盤が整備されました。以後、教育学の領域では、1952(昭和27)年には比較教育学講座と教育技術学講座(1963年、教育方法学講座となる)、1953(昭和28)年には教育行財政学講座(1963年、教育行政学講座となる)、1954(昭和29)年には教育社会学講座が開設されて、教育学研究の新たな学問的構成の基盤が整備されました。そして1953(昭和28)年には大学院教育学研究科に教育学専攻と教育心理学専攻が設置されて大学院の教育・研究体制が整い、新しい時代の新しい科学としての教育学研究が期待されることになりました。

研究・教育の蓄積と教育学部の発展

 戦後の日本は飛躍的な経済的発展を遂げましたが、それは一方で日本社会の国際化を促しました。今日では経済生活のみならず、政治生活、社会生活、文化生活においても国際的な関係に影響されるようになりました。正に国際化時代と言えるでしょう。こうした社会的な背景から教育学研究においても国際的な比較研究が要請されるようになりました。そうした時代の到来を予想して、九州大学教育学部では早い時期から教育文化の比較研究に着手していました。1952(昭和27)年に設立された比較教育学講座は、日本で最初の比較教育学研究の講座です。そして教育学部は、比較教育学研究をさらに推進していくために独立の研究機関の設置を計画しました。当時の福岡県知事の呼びかけで地元各界からの寄附を募るとともにロックフェラー財団から当時の額で55,800ドル(2000万円)の援助を得て共同研究を発足させ、これを機に1955(昭和30)年に附属比較教育文化研究施設を設立したのです。日本の比較教育学研究は九州大学教育学部から始まったとも言えるでしょう。

 九州大学教育学部のもう一つの特色は教育心理学の領域を重視してきたことです。1950(昭和25)年4月には教育心理学第一講座が開設されましたが、翌年には既に教育心理学第二講座が開設され、さらに1961(昭和36)年には集団力学講座、1962(昭和37)年にはカウンセリング講座、1975(昭和50)年には障害児童学講座、そして1992(平成4)年には生涯発達学講座が設置され、日本で最大規模のスタッフを擁する大学になりました。また1954(昭和29)年11月から教育心理学講座の教官によって奉仕的に続けられていた教育相談室が文部省の認可を得ることによって1981(昭和56)年に心理教育相談室となりました。さらに障害児童学講座が中心となって進めてきた障害児臨床の研究と実践を発展させるために1986(昭和61)年には附属障害児臨床センターを設立しました。そして研究と臨床実践をより一層発展強化させるために1995(平成7)年にはこの2つの施設を統合して、新しく附属発達臨床心理センターとしました(平成11年度以降は大学院人間環境学研究科の附属となります)。

 また地域社会への貢献や社会に開かれた大学・大学院であることも九州大学教育学部の大きな特色と言えるでしょう。1966(昭和41)年には社会教育学講座が開設され、この講座が中心になって毎年社会教育主事講習会を開催し、社会教育関係指導者の育成に大きな貢献をしています。2006(平成18)年からは福岡県、福岡市、北九州市の各教育委員会と協力して、福岡県内の教頭、指導主事を対象にマネジメント能力向上のための短期研修を開始し、修了者の多くが校長となって現場で活躍しています。

 1998(平成10)年4月からは、教育学研究科を母体にした学際的な大学院である人間環境学研究科が新設されました(2000年に人間環境学府に再編)。その中の教育学コースには、社会人を対象とした修士課程・博士後期課程も設置され、幅広い分野・世代の教育ニーズに応えています。このように九州大学教育学部は常に社会の変化に対応しつつ、新たな可能性に向けてチャレンジしているのです。

▲ TOP